医療費控除の添付書類の見直し

こんにちは安藤税理士法人の鬼頭です。29年9月に国税庁から新様式の医療費控除の明細書が公表されました。以前にもご紹介しましたが、29年分から医療費控除の添付書類が改正されました。

これまでの医療費控除

1. 医療費の領収書を集計し明細書を作成

2. 確定申告書に領収書の添付が必要

 

29年分からの改正

・医療費通知書(医療費のお知らせなど)を確定申告書に添付する場合

1. 医療費控除の明細書に医療費通知書に記載された合計額を記載

2. 確定申告書に領収書の添付が不要、領収書の保存も不要

 

・医療費通知書を確定申告書に添付しない場合や、医療費通知書に記載がないもの(薬局で購入した風邪薬など)を申告する場合

1. 医療費控除の明細書に医療を受けた人、病院ごとに記載

2. 確定申告書に領収書の添付は不要だが、領収書は5年間の保存が必要

 

31年分までは以前と同じ様に医療費の領収書を確定申告書に添付する形式でも医療費控除を受けることができます。

 

領収書の数が多いと明細書を作成するだけでも大変でしたが、医療費通知書を確定申告書に添付する場合には、記載された合計額を医療費控除の明細書に転記するだけでよく、領収書の保管も必要ありません。明細書に記載する事項も少なくなり、このように手続きが簡素化されるのは非常にありがたいです。

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ふるさと納税のワンストップ特例が便利です

安藤税理士法人の加藤です。ふるさと納税には、唯一と言ってもいいくらいですが、事後の手続きの手間があるというデメリットがあります。具体的には「確定申告を行うか、ワンストップ特例の申請を行って確定申告を省略する手続きを行わなければならない。」という手間です。ワンストップ特例を受けることが出来れば確定申告を省略できますので便利な制度になっています。その具体的な手順をご紹介します。

1.ワンストップ特例を受けられるのは、寄付先が5ヶ所の自治体まで

ふるさと納税を行った場合には原則として、確定申告を行う必要があります。確定申告が本来必要ない方が、わざわざ自ら申告をやらなければいけないとなると、ハードルが上がってしまいます。ところが、1年間の寄付先が5ヶ所の自治体までなら一定の申請を行うことで確定申告を省略することが出来ます。医療費控除を受ける場合や、副収入があり確定申告をしなければならない場合など元々確定申告をしなければならない方はワンストップ特例を受けることが出来ません。ただ、そういう方はあまり手間が増えないので、限度額の目安の試算をしてその金額に近いところまで寄付を行うことをオススメします。

2.関連サイト内で手続きの全てを完結させることは出来ず、郵送で申請が必要

ワンストップ特例制度を受けるには申請が必要ですが、寄付を行う→返礼品を受け取る→ワンストップ申請をするまでの流れを「さとふる」などのサイト内だけで完結させることは出来ません。自治体によるのですが、寄付の申し込み時にワンストップを希望すれば後日封筒が届きます。そこに入っている申請用紙に必要事項を記入して、返送用封筒を同封して、寄付を行った自治体へ郵送する必要があります。申請用紙が入っていない場合でもさとふるや総務省のポータルサイトからダウンロードできます。申請自体に難しいことはないのですが、寄付先のすべての自治体宛に送付することが必要です。

3.申請に必要な書類

ワンストップ特例を受けるためには(1)下記の①~③の3パターンのいずれか+(2)82円切手を貼った返信用封筒(自治体から送られてくる封筒に入っていることがほとんど。また、あて先も切手も貼ってあるところが多いです)+(3)申請用紙を同封した書類を各自治体に郵送することで申請を行います。期限は翌年1月10日が原則になりますので、平成29年分については平成30年1月10日(水)までに申請をする必要があります。

①マイナンバーカードの表面+裏面のコピー

②マイナンバー通知カードや住民票のコピー+免許やパスポートのコピー

③マイナンバー通知カードや住民票のコピー+保険証、年金手帳等から2点のコピー

4.まとめ

字面で見ると少し複雑そうですが、やってみるとかなりシンプルです。何より個人の節税という観点では、ふるさと納税に勝る節税はなかなかありません。やろうと思ってなかなか手を出せなかった方も、是非やってみてはいかがでしょうか。

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美ら島税

安藤税理士法人の山田です。平成30年4月1日より沖縄県座間味村が導入する、美ら島税(法定外目的税)は、旅客船や航空機などで座間味村へ入村する者を対象に1回の入村につき1人100円を課税するというものです。中学生以下や地方税法第292条第1項第9号の適用を受ける障害者は非課税の対象となります。

税収の使途は、海の保全や島の陸域環境の保全、観光客へのサービスに限定され、同村ではオニヒトデの駆除やウミガメの保護、海岸の清掃や美化活動、観光施設の維持整備の費用として充てられます。平年度ベースでの徴税費用見込額は20万円で、税収見込額は1,000万円となっています。

ちなみに法定外目的税とは、地方税法に定められた税目以外に、地方自治体が特定の目的に使用するため条例で創設できる税で、総務大臣の同意が必要となります。

沖縄県の市町村では、伊是名村、伊平屋村、渡嘉敷村が同様の法定外目的税である【環境協力税】を導入しています。

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運転免許証

こんにちは安藤税理士法人の鬼頭です。平成29年3月12日から運転免許証の種類に準中型免許が新設されました。運送業でコンビニなどへの配送に使われる小型トラックが保冷装置などの影響で総重量5トンを超えることが増え、普通免許で運転できないケースが出てきたためです。中型免許は20歳以上が取得の要件にあるため、20歳未満の方は5トンを超えるトラックを運転することができず運送業界が見直しを求めていました。準中型免許は18歳以上であれば取得できるため、この改正は運送業の人手不足の解消に一翼を担います。

近年の運転免許証の改正の流れは以下の様になります。(定員数は省略しています)

 

・平成19年6月1日まで

1. 大型免許

2. 普通免許 (車両総重量8トン未満、最大積載量5トン未満、)

 

・平成19年6月2日~平成29年3月11日まで

1. 大型免許

2. 中型免許 (車両総重量11トン未満、最大積載量6.5トン未満)

3. 普通免許 (車両総重量5トン未満、最大積載量3トン未満)

 

・平成29年3月12日~

1. 大型免許

2. 中型免許 (車両総重量11トン未満、最大積載量6.5トン未満)

3. 準中型免許 (車両総重量7.5トン未満、最大積載量4.5トン未満)

4. 普通免許 (車両総重量3.5トン未満、最大積載量2.5トン未満)

 

運転免許証には既得権があり、平成19年6月1日までに普通免許を取得した場合には、29年3月の改正後でも、これまでどおり車両総重量8トン未満の車を運転することができます。平成19年6月2日~29年3月11日までの間に普通免許を取得した場合には、車両総重量5トンまでの車を運転することができます。

 

既得権の区分を含めると、現行の運転できる車の区分は、以下の6種類になります。

1. 大型免許

2. 中型免許 (車両総重量11トン未満、最大積載量6.5トン未満)

3. 中型免許 (車両総重量8トン未満、最大積載量5トン未満)

4. 準中型免許 (車両総重量7.5トン未満、最大積載量4.5トン未満)

5. 普通免許 (車両総重量5トン未満、最大積載量3トン未満)

6. 普通免許 (車両総重量3.5トン未満、最大積載量2.5トン未満)

 

非常に複雑な区分になっておりますが、普通乗用車を運転する分には、特に意識することはありません。これから免許証を取得する場合、トラックを運転する場合、運送業の方が若い方をドライバーで採用する場合などには区分を意識する必要があります。

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独身税が話題になっています

安藤税理士法人の加藤です。石川県の地元紙「北國新聞」で報じられたニュースがきっかけで、独身税が大きな話題を呼んでいます。記事を読むと、独身税の要望や導入について具体的な話が出たわけではなく、意見交換会に出た発言の一部がピックアップされ、それが拡散したようです。しかし、SNSなどのネット上では独身税の是非をめぐって激しい議論が起きています。

独身税とは読んで字のごとく、独身者に対して税負担を課すものですが、仮に導入が検討されるとした場合のメリットや問題点はどうなるのか、考察してみます。

<メリット>

・晩婚化や少子化の歯止めとして、独身者の結婚への意識を高めることができる。

・子育て世帯の経済的負担を考慮し、独身者へ税負担を求め、その税収を子育て支援に充てることで課税の公平性の実現に近づく可能性がある。

・導入されなかったとしても、議論を通じて税制の原則である「課税の公平性」や「担税力に応じた課税」について、考える機会になる。

<問題点>

・独身と一口に言っても、未婚者や離婚者、未亡人と様々で、一括りに課税するのは公平性に欠けてしまう。そのためあらゆるパターンに応じた細かい規定が必要になるが、あまりに複雑だと自分への課税額の検討がつかなくなってしまい、税制への不満や納税の抵抗感が増す恐れがある。

・経済的な不安から独身である者については、課税によりさらに結婚から遠ざかってしまい、メリットがそのまま逆効果になる。

・税額が高額な場合は偽装結婚の助長につながる上に、結婚への強制感が高まり憲法第24条に掲げる「婚姻の自由」に抵触する可能性がある。逆に低額な場合には、結婚への後押しの効果は弱くなる。

・所得税の扶養者控除や、自治体によっては補助金制度があり、既に子育て世帯に対する政策は導入されている。課税はあくまで担税力によるものなので、独身だからという理由での課税は果たして公平なのかどうか疑問が残る。

・上記の理由から誰に対して、何を基準に、いくら課税するのかを整備するのは困難であり、誰もが納得いく仕組みを作らない限りは反対意見が大多数を占めることが予想される。

<まとめ>

やはり、現状ではどういった課税を行うのか整備するハードルがあまりにも高く、「独身税という発想は理解できるが、近いうちの導入は現実的ではない」というのが正直な感想です。しかし、独身税ではないにせよ、出産や婚姻率低下への対策として税が手段として使われることは今後十分考えられます。税の三大原則である「公平」「中立」「簡素」を踏まえて、税制のあり方について今一度考えてみてはいかがでしょうか。

 

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宿泊税

安藤税理士法人の山田です。東京都と大阪府が導入している宿泊税を京都市も導入するようです。宿泊税とは世界有数の国際都市を目指し、都市の魅力を高めるとともに観光振興を図る施策に要する費用に充てるための地方税(法定外目的税)です。ホテルまたは旅館等に宿泊をした場合、その宿泊者に課税されます。東京都では1人1泊10,000円未満なら宿泊税はかかりません。10,000円~15,000円未満で100円、15,000円以上で200円です。

大阪府のみ20,000円以上は300円となります。20,000円未満は東京都と同じです。またホテル・旅館のほかに簡易宿所や特区民泊も対象となっています。京都市は全宿泊施設を課税対象としており、宿泊料10,000円未満にも課税するようです。修学旅行の学生については課税免除となります。

宿泊税に消費税はかかりません。東京や大阪へ出張し宿泊をした場合は、経理処理に注意して下さい。領収書に宿泊税の表示があるはずです。東京や大阪で宿泊した領収書があれば一度確認してみて下さい。

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フリーマーケットと所得税

安藤税理士法人の土屋です。インターネット上のフリーマーケットやオークションを利用したことのある方は多いと思います。最近ではスマートフォンでより手軽に私物の売買ができる、いわゆる「フリマアプリ」も一般的になっており、個人間の品物の取引市場は益々大きくなっていくものと思われます。

今回は、フリーマーケットなどで品物を売却し利益を得た場合の税務上の取り扱いを見てみます。

まず、出品者が中古物品販売業の事業者であれば、当然収入は売上であり、利益は事業の所得として申告します。中古物品販売業以外の事業者であれば、雑収入で処理します。

それに対し、事業としてでなく、個人が所有していた私物を売却して得た利益は、譲渡所得として申告します。しかし以下の場合は税金が発生しないため、譲渡所得は申告する必要はありません。

  • 売却(譲渡)した品物が生活に通常必要なものである場合

日常生活で使用していた家具や家電、衣服や通勤用の自動車などを売却し利益を得ても、原則「生活用動産の譲渡」として所得税はかかりません。ただし、宝石や貴金属で売値が30万円を超えるものは、たとえ日常的に使用していても譲渡所得の対象になります。

  • 年間の利益の合計が50万円以下の場合

譲渡所得は50万円の控除があるため、「品物売却の総収入額」から「品物の取得費」と「送料などの経費」を差し引いた金額が50万円以下であれば税金はかかりません。

所得税がかかるほど大きな取引をしている方は多くないかもしれませんが、ある程度高額な取引をされた際は、譲渡所得となるか確認が必要です。判断に迷う場合はご相談ください。

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みなし役員

こんにちは安藤税理士法人の鬼頭です。今回は法人税法上の役員の範囲についてまとめてみました。税務上の役員に該当すると、その報酬や賞与については従業員の給与とは取扱が大きく異なります。同族会社の社長の奥様など親族の方へ給与を支払う場合には、役員登記されてない場合でも役員とみなされる時があります。

法人税法上の役員の範囲は以下の通りです。

1. 会社法に定める役員

・取締役、監査役、会計参与、理事、監事、等

2. 法人税法上のみなし役員

・使用人以外の者(相談役、顧問など)で会社の経営に従事している場合

3. 次に掲げる要件のすべてに該当し、会社の経営に従事している者

・その会社の株主グループの第1~3順位までを合計して、所有割合が50%超となる株主グループに属している

・その使用人の所属する株主グループの所有割合が10%超

・その使用人(配偶者及びこれらの者の所有割合が50%超である他の会社を含む)の所有割合が5%超

社長の株式所有割合が100%の会社だと、その奥様は3.に掲げる要件のすべてを満たし、みなし役員に該当するか否かは、経営に従事しているかどうかによって判断します。経営に従事するとは、人事政策、事業計画や予算・決算方針の作成、資金・設備計画の決定などの業務を行っている場合です。単に経理全般を行っている場合には経営に従事するとはいえないでしょう。『経営に従事する』とは、法人税法上明確な規定がなく、様々な要素が絡むため、解釈が分かれ争点になりやすいポイントです。

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年末調整がネットで完結するようになるかもしれません

安藤税理士法人の加藤です。先日、紙の書類でのやり取りが必要な住宅ローン減税などの年末調整の手続きについて、インターネット上で完結できるようにする方向で調整されていることがニュースで報じられました。

年末調整の対象となっている所得税は、1年分の所得を所得者自らが計算し、納税を行うという申告納税方式が原則となっています。

しかし、サラリーマンの所得税は、会社が毎月の給与から源泉徴収する形をとっており、年末に会社側がその年分の過不足を調整して、個人の申告納税の手間を省いています。そのためサラリーマンの方は、基本的に会社に任せていれば自分で確定申告をしなくても済みます。

また、年末調整によって1年分の所得税に過不足が生じるのは、所得税が年単位の所得を基準に税額が算定されるためです。月々の給与は年額を想定した金額から徴収されているため、差額が必ず生じます。12月や翌1月支払分の給与の手取りがいつもより多かったり少なかったりするのはこのためです。

そして、その年末調整において、借入残高に応じて税額を減らす住宅ローン減税や、保険料の支払額を所得から差し引ける生命保険料控除を受けるには、サラリーマン自らが紙の書類を会社に提出する手続きが必要となっており、この紙の書類がなければ年末調整で控除を受けることができず、自分で再発行を要請して書類を取り寄せたり、期限に間に合わなかった場合には自ら確定申告を行わなければいけません。

今回、新たに財務省などが導入に向け調整している仕組みは、マイナンバーの個人サイトに金融機関から送られてくるデータを勤務先に転送し、会社がネット経由で税務署に提出するというものです。

この背景には電子化を通じて年末調整の利便性を高めることで、低迷するマイナンバーカードの普及にもつなげたいという考えに基づいています。

年末調整はまだ先の話ですが、計算期間が限られている上に紙の書類でのやりとりが多く行われており、計算や処理に手間がかかってしまっているのが現状です。まだ調整段階ではありますが、実現できれば年末調整を受ける側と行う側双方にメリットがありますので、この先の進展が楽しみです。

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職場意識改善助成金(テレワークコース)

安藤税理士法人の山田です。労働時間等の設定の改善及び仕事と生活の調和推進のため在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワーク(在宅勤務)に取り組む中小企業事業主が受給できる助成金を職場意識改善助成金(テレワークコース)と言います。

支給対象となる事業主は、下記のいずれにも該当する事業主です。

①労働者災害補償保険(労災保険)の適用事業主

②中小企業の事業主

③テレワークを新規で導入する・試行的に導入している事業主またはテレワークを継続して活用する事業主

④労働時間等の設定の改善を目的として、在宅又はサテライトオフィスでのテレワークの実施に積極的に取り組む意欲があり、かつ成果が期待できる事業主

対象となる取組として次のいずれかを行う必要があり、取組にかかった費用に対して助成金を受給できます。

・テレワーク用通信機器の導入・運用(PC・タブレット・スマートフォンは対象外)

・保守サポートの導入

・クラウドサービスの導入

・就業規則・労使協定等の作成・変更

・労務管理担当者や労働者に対する研修、周知・啓発

・外部専門家(社会保険労務士等)によるコンサルティング

受給額は成果目標を達成した場合、一企業当たりの上限額150万円で未達成の場合は100万円が上限となります。

テレワークは子育てや介護、病気等で働きたくても働けない方や通勤時間の問題、通勤費や電気代などの削減がメリットとなります。またコミュニケーション不足や情報セキュリティの問題、仕事と家庭のメリハリがなくなるなどのデメリットもありますが、うまく活用できれば労働環境改善に繋がります。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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