国際観光旅客税

安藤税理士法人の山田です。観光先進国実現に向けた観光基盤の拡充・強化を図るための財源を確保する観点から、国際観光旅客税が創設され2019年1月7日以後の出国より1人あたり1,000円が課税されます。原則として、船舶または航空会社等の国際旅客運送事業者(特別徴収義務者)などがチケット代金に上乗せする等の方法で徴収をします。

ただし2歳未満の子や乗継旅客(入国後24時間以内に出国する者)、出国後に天候やその他やむを得ない理由により戻ってきた場合は課税の対象外となります。

航空会社などを利用せずプライベートジェット等で出国する際は、自身が搭乗する時までに納付することとなります。またクルーズ船により日本のA港から出国し、外国の港に寄港後、再び日本のB港に寄港して出国する場合、2回出国となるため2,000円が課されます。

最後に2019年1月7日より前に締結された運送契約により出国する場合、原則として国際環境旅客税は課されません。1月7日以降の出国が決まっており1月7日より前に航空券を購入していれば1,000円を徴収されません。

 

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株式会社と合同会社(LLC)の比較

安藤税理士法人の加藤です。一般的に会社というと、イメージするのは株式会社だと思います。実際に現存する会社の95%程は株式会社です。しかし、法人を設立するには必ずしも株式会社でなければならない、というわけではありません。会社には株式会社の他にも合名会社、合資会社、合同会社という形態があり、任意に選択することが出来ます。そして、その中で実際に法人を設立する際には「株式会社」と「合同会社(LLC)」の二択になることが多いと思います。法人の設立を検討しているならば、両者を比較して違いを理解しておきましょう。

1.税務上の取扱いに違いはない

株式会社と合同会社とでは、法人税法上の取扱いには違いはありません。どちらを設立しても原則として「普通法人」に分類され、同じ規定が適用されますので選択によって税額が高くなったり低くなったりすることはありません。

2.合同会社の方が設立費用を安く抑えることが出来る

合同会社を選択する大きな理由の一つに設立費用の安さが挙げられます。株式会社は一般的に20~25万円ほどかかるのに対して、合同会社は6~10万円ほどで済むので大きな差があります。

3.合同会社のネックは知名度の低さ

合同会社と株式会社の知名度を比較すると、圧倒的に株式会社が上になります。これによって合同会社は社会的な信用がどうしても株式会社には劣ってしまうのが現状です。しかし、取引先の信用に影響を与えない場合や、BtoCの業種であるならこのデメリットはなくなります。

4.規模を拡大していきたいなら株式会社を選ぶ

合同会社は上場が出来ません。会社を畳むまでのことを考えた上で「ずっと身内だけでやっていきたい」というように小規模のまま続けていくなら問題ありませんが、規模を拡大していずれは上場を目指したいというような場合には必然的に株式会社を選択することになります。ちなみに費用はかかりますが、後で合同会社から株式会社へ組織変更することは可能です。

5.出資と経営の関係の相違点

これが一番大きな違いかもしれません。合同会社は出資者と経営者が同じです。一方、株式会社は「所有と経営の分離」という大きな特徴があり、出資している人と経営している人が同じとは限りません。この仕組みにより機動的な資本調達を行うことが可能になるため、株式会社は規模を拡大していくのに適しています。

どちらを選択するかは、業種や将来性を中心に様々な比較をしてよく検討する必要があります。

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休眠預金等活用法

安藤税理士法人の山田です。2018年1月より休眠預金等活用法が施行されました。2009年1月1日以降の取引から10年以上、その後の取引のない預金等(休眠預金等)は民間公益活動に活用されることとなります。ただし、財形貯蓄や障がい者のためのマル優の適用となっている預貯金、外貨預金などは対象外となります。

移管の対象となる預金等がある場合、金融機関から郵送・電子メールで通知されますが、1万円未満の預金や住所変更を届けていないなどで通知が届かない場合、金融機関が公告を開始した日から2か月~1年を経過するまでの間に移管が行われます。移管された後でも通帳やキャッシュカード、本人確認書類などを持って行けば引き出すことができます。

引き出すのに期限はないですが、休眠口座に管理手数料がかかる銀行もあります。また郵政民営化前の定額郵便貯金、定期郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金等は、満期後20年2か月を経過して払い戻しの請求等がない場合、権利消滅となり没収となります。そのためお金は戻ってきません。

使用していない、使用予定のない口座は解約手続きをするなど一度確認・整理をしてみてはいかがでしょうか。

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個人成りという選択

安藤税理士法人の加藤です。個人事業主が法人を設立して事業を移行する「法人成り」とは逆に、法人から個人事業主に成る「個人成り」という言葉をご存知でしょうか。個人から法人成りをすると税金面を中心に多くのメリットがありますが、必ずしもいいことばかりではありません。社会保険の負担増加など、何らかの事情によって法人を続けていくメリットが薄れてしまうことがあります。そういった場合に個人成りを検討する際には、まず個人成りのメリットを押さえておきましょう。

<個人成りのメリット>

①一定の条件を満たせば社会保険の加入義務がない

法人は強制加入です。そして、社会保険の負担は非常に重く会社にのしかかってきます。この社会保険の負担が大きな理由となって個人成りを検討するケースが増えているようです。

②消費税の免税制度を利用することが出来る

法人成りの際に最大2年間消費税を納める義務が原則として免除されるのと同様に、個人になってもこの制度を利用することが出来ます。但し、これを悪用して個人成りと法人成りを繰り返すことは課税逃れとみなされてしまいます。

③税務手続きなどの事務負担が軽減される

個人事業主と比べると法人の事務負担は膨大です。個人成りをすることで手続きにかかる時間やコストが抑えられることが出来て、身軽になります。

そして、個人成りをするということは同時に法人のメリットを失うことになります。今一度確認をしておきましょう。

<法人のメリット>

・対外的な信用が高い

・一定以上の所得が出る場合には個人より税率が低い

・給与所得控除を受けられる

・個人よりも経費の範囲が広がる

その他、こちらが法人であることが条件で取引をしている相手先がいないか、法人でないと受けられない許認可はないかなど、個人成りを検討する際には隅々まで確認をして後悔のない判断を行って下さい。

 

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企業主導型保育施設用資産の割増償却

安藤税理士法人の山田です。平成30年度税制改正において「企業主導型保育施設用資産の取得等をして、その保育事業の用に供した場合には、3年間12%(建物等及び構築物については15%)の割増償却ができることとする」となりました。

この企業主導型保育事業とは、内閣府が平成28年度から始めた取り組みで、様々な働き方に合った保育サービスを行い待機児童の解消、仕事と子育ての両立を目的としているものです。特徴としては、企業が従業員の子どもを預かるために設置した保育施設で、複数の企業が共同で設置し利用することができます。従業員の子ども以外に地域住民の子どもの受入も可能で、夜間や休日勤務、短時間勤務など従業員の働き方に応じた柔軟なサービスが提供できます。

割増償却ができる資産は以下のものになります。

①企業主導型保育施設の建物等

②幼児遊戯用構築物等

・遊戯用の構築物

・遊戯具

・家具

・防犯設備

優遇措置を受けるためには青色申告書を提出する事業者で、平成30年4月1日から平成32年3月31日までの間に事業所内保育施設を構成する建物および構築物等を取得し使用した場合に税制優遇となります。

 

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確定申告書の提出方法について

こんにちは安藤税理士法人の鬼頭です。所得税・贈与税の確定申告の期限は今週の木曜の3月15日です。確定申告が必要な方はもう申告書は提出済みでしょうか?まだの方はいそいで提出しましょう。

ところで提出の方法には、以下の方法があります。

1.直接税務署に持参する
2.送付する                                  3.e-taxを利用し電子申告する

1の直接持参した場合と、3の電子申告した場合は、持参した日、電子申告が受け付けられた日が提出日になります。申告書を送付した場合には、消印された日が提出日となります。

また送付する場合には、申告書や申請書・届出書は「信書」に当たることから、税務署に送付する場合には、「郵便物」又は「信書便物」として送付する必要があります。

「信書」には請求書・証明書なども該当しますが、基本的には宅配便・ゆうパック・ゆうメールなどで送ることはできません。(レターパックでは信書を送れます)

間違えて宅配便などで税務署へ申告書を送付しても返送されるようなことはありませんが、その場合には税務署に届いた日が提出日となりますので、申告書・届出書を送付する際には必ず郵送・信書便で送りましょう。

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14種類ある所得控除のまとめ

安藤税理士法人の加藤です。収入が同じ人同士でも、それぞれ家族構成や健康状態などは異なってくるため、その担税力は同じにはなりません。そこで所得税には様々な事情を考慮し、課税の公平性の観点から実に14種類もの所得控除があります。あまり馴染みのないものもありますが、以下に一覧を記します(平成30年現在)。適用できるものが多ければ多いほど控除額が大きくなり、課税負担を減らす仕組みになっていますので、今一度確認してみましょう。

(1)雑損控除

災害や盗難などによって個人資産に損害を受けた方が対象です(詐欺や恐喝は対象外)。損害を受けた金額によって計算された一定の金額が所得控除の額になります。

(2)医療費控除

医療費の支出が一定額以上になった場合に適用があります。予防接種や美容目的など、治療のための支出でないものは含めることができません。医療費の合計額から、保険金の給付額等と10万円又は所得の5%を引いた金額が控除されます。

(3)社会保険料控除

社会保険には国民健康保険・健康保険・国民年金・厚生年金などがあり、その年に実際に支払った金額が控除額になります。家族分の社会保険料の支払いがある場合は、支払った人が控除を受けることが出来ます。

(4)小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済などの掛金の支払いがある方が対象で、その年に支払った掛金の全額が控除できます。iDeCoもこれに該当します。

(5)生命保険料控除

生命保険の支払いがある方が対象です。加入時期や保険の種類、納めた保険料によって控除額が決められており、上限は合計12万円です。

(6)地震保険料控除

地震保険の支払いがある方が対象です。原則としてその年に支払った保険料の全額が控除されます(上限5万円)。

(7)寄附金控除

国や地方公共団体等に特定寄付金を支出した場合に適用があります。あまり馴染みのないものでしたが、ふるさと納税も対象になっていることで身近なものとなりました。原則として寄付金額から2,000円を引いた金額が控除額になります。

(8)障害者控除

本人又は扶養親族が障害者に該当する場合に受けることが出来ます。控除額は27万円(特別障害者は40万円、同居特別障害者は75万円)です。

(9)寡婦(夫)控除

夫(妻)と死別又は離婚していて一定の要件を満たす方が対象です。控除額は27万円又は35万円です。

(10)勤労学生控除

本人が勤労学生で所得が65万円以下であれば受けることができ、控除額は27万円です。

(11)配偶者控除

本人の合計所得が1,000万円以下で、配偶者の所得が38万円以下の場合に適用があります。控除額は本人の所得金額に応じて区分されており、上限は38万です(配偶者が12月31日時点で70歳以上の場合は上限48万円)。

(12)配偶者特別控除

本人の合計所得が1,000万円以下で、配偶者の所得が38万円超123万円以下の場合に適用があります。控除額は本人と配偶者の所得金額に応じて区分されており、上限は38万円です。

(13)扶養控除

その年の12月31日現在で16歳以上の扶養親族がいる場合に適用を受けることが出来ます。控除額は19歳以上23歳未満が63万円、70歳以上の父母・祖父母が48万円(同居なら58万円)、それ以外は38万円になります。

(14)基礎控除

全ての人に適用され、一律38万円の控除がされます。要件はありません。

 

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競馬の払戻金に関する判例と通達

安藤税理士法人の土屋です。先日の2月15日、国税庁が「競馬の馬券の払戻金に係る課税について」とする文書を公表しました。馬券の払戻金は一時所得か雑所得か、はずれ馬券を経費として控除できるか、を判断する基準を整理したものです。

近年馬券をめぐる裁判で様々な判例が出ており、競馬の払戻金に関する通達を改正するのは2度目になります。

平成27年3月の最高裁判決では、払戻金は雑所得に該当しはずれ馬券を必要経費と見なす、との判断がなされました。本件では納税者が自作の競馬予想ソフトを使って馬券を購入しており、継続的で網羅的な営利活動と認められたからです。

平成28年9月の東京高裁判決では、払戻金は一時所得に該当しはずれ馬券は必要経費と見なさない、との判断がなされました。本件で納税者は年間1億円を超える多額の購入と払戻があったものの、合理的で具体的な選定方法に基づいた購入であることが明らかでなければ継続的な経済活動とは言えない、というのが理由です。

平成29年12月の最高裁判決では、払戻金は雑所得に該当しはずれ馬券は必要経費に算入できる、との判断がなされました。この件では自動購入ソフト等は使用していないものの、恒常的に多額の利益をあげており客観的に営利目的と見なせる、との理由です。

国税庁の見解としては、払戻金の所得区分について馬券購入の期間・回数、利益発生の規模・期間その他の状況を総合勘案して判断するそうです。

具体的には、自動購入ソフトを使用したり、予想確度や配当率の購入パターンに従うなどして、年間の収支において利益を得られるような活動であれば、雑所得に該当し経費算入も認められるとのことです。

とはいえ、厳しい基準であることに変わりはないので、多くの場合上記には当てはまらないでしょう。一般的には競馬の払戻金は一時所得に該当し、またはずれ馬券は経費になりませんのでご注意ください。

判例を受けて行われる通達改正の一例でした。

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確定申告と還付申告

こんにちは安藤税理士法人の鬼頭です。今年も所得税の確定申告の時期が来ました。確定申告と混同しやすいのが還付申告です。

還付申告とは、会社員の方など確定申告書を提出する義務のない人が、医療費控除や住宅ローン控除を受けるためにする申告です。

通常の確定申告書の提出期限は、毎年2月15日頃から3月15日頃までとなっておりますが、還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます。30年12月31日までは、25年~29年分の還付申告をすることができます。

たとえば、扶養控除を受けるのをずっと忘れていた、医療費の請求書があとになってゴッソリ見つかった場合などは、5年分遡って還付申告をすることができます。

ただし還付申告は、確定申告をする必要がなかった人の手続きになりますので、確定申告をされている方は、還付申告とは別の手続きの更正の請求をすることになります。更正の請求ができる期間は、原則として所得税の法定申告期限から5年以内になります。

もし過去の分で控除を受け忘れていたものがある方は、還付申告または更正の請求を考えてみてはいかがでしょうか。

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所得税がかからない所得があります

安藤税理士法人の加藤です。2月に入り、所得税の確定申告の時期が近づいてきました。所得税は原則としてその年分の収入や儲けに対して課税がされますが、その中には所得の性質や社会政策上の観点から非課税とされるものがあります。

主な非課税所得は以下のとおりです。これらに該当するものには所得税がかかりません。

(1)実費弁償的性格に基づくもの

①給与所得者の出張旅費、転勤旅費

②給与所得者の通勤手当(月額150,000円まで)

③給与所得者が受ける職務上必要な給付(制服など)

(2)社会政策的配慮に基づくもの

①負傷や疾病に基因して受ける特定の給付、遺族恩給、遺族年金等

②家具や衣服など生活に通常必要な動産の譲渡

③心身に加えられた損害や事故により資産に加えられた損害に基因して受ける損害保険等

④雇用保険、健康保険、国民健康保険の保険給付等

⑤生活保護のための給付

(3) 公益的な目的に基づくもの

ノーベル賞として交付される金品等

(4) 二重課税の防止に基づくもの

相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの

(5)その他

①オリンピック・パラリンピックの成績優秀者を表彰するものとして交付される金品

②宝くじの当せん金

③スポーツ振興投票券(toto)の払戻金等

オリンピック、ノーベル賞、宝くじあたりは有名だと思いますが、このように様々な趣旨から非課税とされるものが規定されています。全てを把握する必要はありませんが、自身の収入に当てはまるものがないかを今一度ご確認下さい。

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