今まで個人事業を経営されていた方で、これから会社設立を予定されている方は、そのきっかけや動機は何でしょうか。
一般的には個人事業から法人成りされる方は、税金面で個人と法人の有利不利の比較検討を行い、その上で法人設立を選択されたことと思います。
まずは個人事業の場合と法人設立の場合の税額シミュレーションを綿密にしていただく必要があります。
ちなみに個人事業の税金は、所得税(事業所得)、住民税(事業所得)、個人事業税、消費税がかかります。(固定資産税などは除きます。)
一方で法人設立後の税金は、経営者個人が負担する税金として、所得税(給与所得)、住民税(給与所得)があり、会社が負担する税金は、法人税、法人県民税、法人市民税、消費税があります。
役員報酬の設定金額により税額計算の変動はありますが、適切な役員報酬額の設定ができた場合は、税額に大きな差が出る場合もあります。
また、消費税については法人設立することにより、免税期間が伸び大きな節税効果があります。この詳細については過去の記事「会社設立と消費税」を参照してください。
ある一定以上の所得が出る方の場合、税金の総額で会社設立することにより大きな節税効果が出ることと思われます。
しかし税金負担だけを注目すると、法人成りには意外な落とし穴があります。その内容については次回以降、説明したいと思います。