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2016.10.31
スタッフブログ 鬼頭
ビール類にかかる税金

こんにちは安藤税理士法人の鬼頭です。自民党税制調査会で2017年度税制改正案の一つにビール系飲料にかかる酒税の統一する案が出ております。発泡酒や第三のビールを含めたビール類の税額を55円に統一するというものです。

日本でビール類は、酒税法で3種類に分類されます。ビールは麦芽比率が66.6%以上、発泡酒は麦芽比率が25%未満、第3のビールは麦芽比率0%。麦芽比率25%以上66.6%未満の発泡酒は、現在のところ市場に出回っておりません。

現在のビール類の酒税は以下の通りです。

  1. ビール350ml缶 77円、(代表的な小売価格220円として約35%が酒税)
  2. 発泡酒350ml缶 47円、(代表的な小売価格165円として約28%が酒税
  3. 第3のビール350ml缶 28円、(代表的な小売価格143円として約19%が酒税)

これが55円に統一され、単純に酒税を加減算しますと、

  1. ビール 1缶あたり22円値下げ(代表的な小売価格198円として約27%が酒税)
  2. 発泡酒 1缶あたり8円値上げ(代表的な小売価格173円として約31%が酒税)
  3. 第3のビール 1缶あたり27円値上げ(代表的な小売価格170円として約32%が酒税)

1缶当たりの負担する酒税は同じ55円ですが、1缶の金額に対しての酒税の占める割合は発泡酒、第3のビールの方が高くなります。チューハイなども第3のビールと同額の酒税であり、競合性を保つため値上げが予測されます。背景には課税の公平性を保つため、ビールの国際的な競争力の確保などがありますが、実質的には増税のため消費者の目線からすると、おもしろくないですね。

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