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2015.1.22
スタッフブログ
タックスヘイブン

安藤税理士法人の加藤です。「タックスヘイブン」という言葉をご存知でしょうか。

日本語で「租税回避地」と言いますが、世界には税金を優遇することにより企業や富裕層の資産を誘致して国際物流の拠点となることを目的として、個人や法人の所得に対して意図的に非課税若しくは著しく低い税率を課す国や地域が存在します。

これは主に自国の産業を持たないような小さな島国などがどうにかして国を発展させたいという趣旨から生まれた制度ですが、その一方で近年飛躍的に成長している多国籍企業の、文字通り「租税回避」の手段として利用されていることが問題視されています。

簡単に言えばタックスヘイブン国に拠点を置いたり、各国間の租税条約を利用して子会社を設置し売上を経由させることによってあくまで合法的に課税を回避するわけですが、このやり方が節税の粋を超えているとして各国で対策が練られています。

そして先日、イタリアに続きイギリスにおいてこれに対する対応策として通称「Google税」と呼ばれるものを創設する方針が発表されました。

詳しい内容はまだ明らかにされていませんが「所得移転課税」とも呼ばれる通り、タックスヘイブン国への利益の持ち出しを厳しく制限することでより適切な課税がなされるという見込みであるようです。

何をもって「適切な課税」となるのかは非常に深いテーマであると共に、世界規模での対応が必要ですのでこの問題に関してはこの先も様々な意見や法案が飛び交うことになりそうです。

 

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