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2025.4.1
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後継者に伝えたい!数字では測れない事業承継の準備とは

こんにちは!今回は「事業承継」についてお話しします。事業承継というと、財務状況の整理や株式の移転など数字に関する準備が中心のように思われがちです。しかし、数字や書類だけでは十分とは言えません。事業承継を成功させるには、「数字では測れない準備」も重要です。

今回は、目に見えない部分を含め、事業承継をスムーズに進めるためのポイントやツールについて、わかりやすく解説します。

  1. 事業の「心」を引き継ぐ

事業承継でまず大切なのは、事業の本質や理念を後継者にしっかりと伝えることです。会社の設立背景や創業者が持っていた思い、社員や顧客との関係性、商品やサービスに込めたこだわりなど、数字に表せない部分をどう伝えるかが鍵となります。

たとえば、こんな問いかけをしてみてください:

  • 会社の存在意義は何か?
  • 顧客に対してどのような価値を提供しているのか?
  • 長年守り続けてきた文化やこだわりは何か?

これらを明確に伝えることで、後継者が事業の「心」を理解し、次世代へ引き継ぐ土台ができます。

  1. 経営計画書を「引き継ぎツール」として活用する

事業の理念や方向性を伝えるために非常に有効なツールが「経営計画書」です。経営計画書は、単なる数字の目標を記載したものではなく、以下のような役割を果たします:

経営計画書が持つ3つの役割

  1. 事業の未来像を明確にする
    経営計画書には、今後の事業の方向性や目標が記載されています。後継者がこれを理解することで、自信を持って経営判断を下せるようになります。
  2. 会社の価値観を共有するツール
    計画書には、会社が大切にしている価値観やビジョンも反映されています。後継者だけでなく、社員全員が同じ方向を目指すための指針となります。
  3. 承継後の経営をスムーズにする
    具体的な数字やアクションプランが明記されているため、承継後の経営に迷いが少なくなります。また、銀行や取引先など外部のステークホルダーに対する説明資料としても活用できます。

後継者との共同作成がポイント

経営計画書は、単に現経営者が作成するだけでなく、後継者と一緒に作り上げることが理想です。このプロセスを通じて、後継者が会社の現在地や課題を深く理解し、次の一歩を明確に描けるようになります。

  1. 後継者を育てる時間を確保する

後継者が事業を引き継ぐ準備ができているかどうかを見極めることも重要です。ただ単に経営の座を譲るだけでは、後継者自身がプレッシャーに押しつぶされてしまうかもしれません。そこで、以下のステップを検討してみましょう:

  • 実践的な経験を積ませる
    経営判断が求められる業務やプロジェクトを任せ、フォローアップを行いながら後継者のスキルを育てます。
  • 外部研修や勉強会への参加
    経営者としての視野を広げるために、専門的なセミナーや研修に参加させましょう。
  • 経営計画書の解読・作成を手伝わせる
    計画書の作成過程に関与することで、事業の現状や将来像への理解が深まります。
  1. 社員や地域社会との関係を引き継ぐ

事業承継では、社員や地域社会との信頼関係も重要な資産です。後継者が新しいリーダーとして認識されるためには、時間をかけた引き継ぎが必要です。

社員への引き継ぎ

  • 説明会や懇親会を活用する
    後継者を社員に紹介する場を設け、コミュニケーションの場を増やしましょう。
  • 現経営者と後継者の共同経営期間を設ける
    社員が新体制に慣れるための移行期間を確保します。

地域社会との引き継ぎ

  • 地域イベントや商工会活動に後継者を参加させる。
  • 取引先や地元のお客様へのあいさつ回りを一緒に行う。
  1. 後継者へのメッセージを残す

最後に、後継者に向けて心のこもったメッセージを伝えることも大切です。
経営計画書とは別に、手紙や直接の対話を通じて、会社や社員への思いを後継者に伝えましょう。これにより、後継者が経営者としての自覚を深め、プレッシャーに負けず新しい時代の経営に挑むことができます。

まとめ

事業承継は、数字や書類だけではなく、「会社の心」を次世代に伝えるプロセスです。そのための重要なツールとして経営計画書を活用し、後継者とともに未来への準備を進めましょう。具体的なご相談やアドバイスが必要な場合は、ぜひ私たちにお問い合わせください。一緒に未来を築くお手伝いをさせていただきます!

 

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