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2024.8.31
税務トピックス
国税のキャッシュレス納税について

昨今、国税の納付手段としてキャッシュレス納税が注目されています。キャッシュレス納税とは、インターネットバンキングやクレジットカード、スマートフォン決済などを活用し、現金を使用せずに税金を納付する方法です。手続きが簡便であり、納税のタイミングも柔軟に選べるため、特に忙しいビジネスパーソンや経営者の皆様には大変便利です。

 

◎国税ダイレクト納付とは

国税ダイレクト納付は、国税を納付する際に、納税者の銀行口座から直接引き落としで税金を支払う方法です。e-Taxを通じて申告を行った際に、そのまま納税手続きを完了できる便利な仕組みです。

メリット

①手続きが簡便: e-Taxを利用して申告した後、そのまま納付手続きが完了するため、別途銀行に行く手間が省けます。

②納付期限の指定が可能: 納税日を指定できるため、資金繰りの調整がしやすくなります。

③安心・安全: 事前に登録した口座から引き落としが行われるため、間違いが少なく、納税の漏れが防げます。

デメリット

①利用には事前登録が必要: 利用するためには、e-Taxで事前に利用者識別番号を取得し、口座情報を登録する必要があります。

②口座残高に注意が必要: 納付指定日に口座に十分な残高がない場合、納付ができず、延滞金が発生する可能性があります。

③対応金融機関が限られている: すべての金融機関で利用できるわけではないため、事前に対応しているか確認が必要です。

 

◎国税のクレジットカード納付とは

国税のクレジットカード納付は、所得税や法人税、消費税などの国税を、インターネットを通じてクレジットカードで支払うことができる納付方法です。国税庁の「国税クレジットカードお支払サイト」を通じて手続きが行われます。

メリット

①ポイントやマイルが貯まる: クレジットカードの利用により、支払額に応じたポイントやマイルを獲得できるため、納税しながらもメリットを得ることができます。

②手続きが簡単: インターネットから24時間いつでも手続きが可能です。特に、納税のために銀行に行く必要がないため、手間が省けます。

③納付タイミングの調整: クレジットカードの支払いサイクルに合わせることで、実際の資金の流出を後にすることができ、資金繰りの調整に役立つことがあります。

④高額納税にも対応: クレジットカードの利用限度額が高い場合、高額の税金も一括で納付できる可能性があります。

デメリット

①決済手数料がかかる: クレジットカードでの納付には、納付額に応じた決済手数料が別途かかります。手数料は税額に対して一定の割合で計算されるため、大きな税額を納付する場合には、手数料も高額になることがあります。

②カード限度額に依存: クレジットカードの利用限度額により、一度に納付できる金額が制限されることがあります。限度額を超える納付が必要な場合、別途手続きが必要になることがあります。

③支払日までの時間差: クレジットカードの決済は、口座からの引き落としまでに時間差がありますが、その間にカード利用が多いと口座の残高不足を招く可能性があります。

 

◎国税のネットバンク納付とスマホアプリ納付

国税の納付方法には、ネットバンク(インターネットバンキング)を利用した納付と、スマホアプリを利用した納付があります。どちらもキャッシュレスで手続きが完了するため、非常に便利な納付手段です。

・ネットバンク納付

メリット

①利便性: 自宅やオフィスから24時間いつでも納付が可能です。インターネットバンキングを利用している銀行から、ログインして簡単に納付できます。

②即時反映: 納付手続きが完了すると、即時に納税が反映されるため、急ぎの納付にも対応可能です。

③追加手数料がない: 通常、決済手数料がかからないため、他のキャッシュレス納付方法に比べてコストを抑えられます。

デメリット

①利用金融機関の制約: すべての銀行で利用できるわけではありません。対応するネットバンクを持っていることが必要です。

②事前登録が必要: 利用するには、事前にインターネットバンキングの契約が必要です。

③セキュリティリスク: インターネットを通じた取引であるため、セキュリティ対策が重要です。不正アクセスやフィッシング詐欺のリスクに対して十分な注意が求められます。

 

・スマホアプリ納付

メリット

①モバイルでの利便性: スマホアプリを使って、場所を選ばずに納付が可能です。QRコードを読み取るだけで簡単に支払えるものもあり、手軽に利用できます。

②ポイント還元: スマホ決済アプリによっては、利用に応じてポイントが還元されることがあります。

③対応アプリが増加中: PayPay、LINE Pay、楽天ペイなど、主要なスマホ決済アプリが国税の納付に対応しており、ユーザーの利便性が高まっています。

デメリット

①決済手数料がかかる場合がある: 一部のスマホ決済アプリでは、決済手数料がかかることがあります。

②利用限度額がある: スマホアプリの決済には、アプリごとに利用限度額が設定されているため、高額の納税には適さない場合があります。

③納税証明書の発行に時間がかかることがある: 納税証明書の発行に時間がかかる場合があります。

④対応する税目が限られている: すべての税金がスマホアプリで納付できるわけではありません。一部の税目のみ対応しているため、確認が必要です。

 

◎最後に

国税のキャッシュレス納税には様々な方法が有り、どの方法も銀行に行く手間が省け、非常に便利で利用しやすい納税方法です。しかし、手数料や利用限度額、対応する税目など、それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが重要です。

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