安藤税理士法人の山田です。公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金のひとつに確定拠出年金があります。加入者自らが運用し、掛金とその運用益をもとに将来の給付額が決まるというもので、事業主が実施する「企業型」と個人で加入する「個人型」があります。今回は、自営業者や企業年金に加入していないサラリーマンが加入することができる「個人型確定拠出年金」についてまとめてみました。
<メリット>
・掛金が全額所得控除の対象
掛金は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となり、所得税・住民税が軽減。
・運用益が非課税
運用段階において、確定拠出年金の年金資産を運用して得た収益は全額非課税。
・受取時の税制優遇措置
一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金としては「公的年金等控除」が適用。
<デメリット>
・手数料がかかる
加入時の手数料や毎月の口座管理費などの各種手数料がかかる。
・原則60歳までは引出ができない
途中で掛金を引き出すことができず、解約返戻金のような制度もない。
・自己責任で運用
積立金の運用は加入者自身の責任で行われるため運用商品によってはリスクがある。
平成29年1月からは個人型確定拠出年金の加入者の範囲が拡大し、公務員や専業主婦を含め基本的にすべての方が加入できるようになります。老後の資金を貯める目的としてはいいかもしれませんね。