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2016.7.4
スタッフブログ
シーズンチケットの取扱い

安藤税理士法人の加藤です。今回は接待交際費関連で問題になりやすい、会社でプロ野球などの年間シートを購入した場合の税務上の取扱いを紹介します。

1.法人税法上の取扱い

損金算入の時期は実際に観戦に行った日に認識するのが原則ですが、年間契約シートは中途解約ができないため、シーズンが開幕した時点で債務が確定するものと判断し、開幕日の損金に計上することも認められます。開幕日の損金に計上する場合で、購入日と開幕日の間で年度を挟むときは前払金として処理することになります。

勘定科目は従業員の福利厚生として購入するなら「福利厚生費」、得意先などの接待用に購入するなら「接待交際費」が該当します。しかし、税務上は福利厚生費とするには金額が妥当であることや、全従業員に平等に利用できることを満たしていないと認められません。名目上は福利厚生としていても実態は社長ばかりが使っているような場合ですと給与として認定される可能性があります。

また、シーズンシートには座席に社名を入れられることがあるため、「広告宣伝費」での計上も考えられますが、広告宣伝費というのは不特定多数の者に宣伝効果を発揮するものであり、専用席であることを称することが目的のこの場合は宣伝の効果は薄く、当てはまらないと考えられます。

2.消費税法上の取扱い

全額が仕入税額控除の対象になります。

課税仕入れの時期は、法人税法と同様に実際に観戦に行った日が原則となりますが、開幕日の課税仕入れとすることもできます。

また、商品券などの物品切手は非課税とされますが、シーズン予約者に試合ごとに交付される入場券は、シーズン予約者であることを証する一種の整理券と考えるのが妥当であるため物品切手には該当しません。

 

 

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