【個人の税金】所得控除と税額控除

安藤税理士法人の土屋です。今回は個人の税金に関する「所得控除」と「税額控除」の違いについて見てみます。

これら2つの控除は、どちらも支払う税金を少なくするための制度です。収入だけで税額を決定するのではなく、個人の生活環境等を考慮することで、より正確な担税力(実際に税負担を受け持つことができる力量)に応じて課税を行おうという考え方に基づいています。

【所得控除】

所得控除は、税率をかける前の所得から一定の金額を差し引く制度です。基礎控除・扶養控除・保険料控除・医療費控除などが主な所得控除です。これらは生活する上で必要最低限の経費と見なされるため、所得税の対象から外されます。

10万円の所得控除であれば、実際に安くなる税額は「10万円×所得税率」です。

【税額控除】

税額控除は、最終的に算出された税額から一定の金額を差し引く制度です。住宅ローン控除・配当控除・外国税額控除などが主な税額控除です。政策税制としての控除である場合と、二重課税を調整するための控除である場合があります。

10万円の税額控除であれば、実際に安くなる税額は「10万円」です。

よく議論となるのが、所得控除から税額控除への転換です。

日本は累進課税を採用しており、控除額に税率が関係する所得控除は、高所得者に有利になります。所得再分配のために、所得控除より税額控除に重点を置いた方が良いとの意見があります。

一方で、所得控除は最低限の生活費を課税対象から外すための制度であるので、所得に関係なく保障されるべきとの意見もあります。

気難しい印象の税制も、その仕組みや成り立ちを考えると新たな発見があるかもしれません。

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